液浸冷却システム SOLA™
RSI・大成建設・篠原電機の3社の共同開発による日本初の2相式液浸冷却ソリューション"液浸冷却システム SOLA™"をご紹介します。データセンターやコンピュータの消費電力を減らし、大幅なPUEの改善を見込むことができます。
液浸冷却について
液浸冷却とはコンピューターを液体に浸けて冷やす新しい冷却方式です。コンピューターは冷却用の液体で満たされた容器内に完全に沈められます。コンピューターから発生する熱は液体に伝わることで除去されます。
液浸冷却には1相式と2相式の2つの方式があります。
1相式では、鉱物油・合成油・バイオオイルなどの石油ベースの液体を主に使用し、2相式ではフロン系の液体で低沸点の液体を使用します。
1相式と2相式の違いは冷却で使用される液体の状態がどのように変化するかにより分類されます。液体の状態のまま冷却方式を1相式、液体の状態が気体と液体の状態に変わる冷却方式を2相式と呼びます。
1相式で使用する液体は温度の温度を調整しながらコンピューターの冷却を行います。温められた液体は一度液浸槽から外に出され、液浸装置専用の熱交換器にて冷却され、再び液浸槽に戻りコンピューターを冷却する仕組みです。
2相式で使う液体の場合は、温められた液体が蒸発し気化が起こることによってコンピューターから熱を除去します。蒸発した液体は液浸槽内の凝縮器によって冷やされ再び液体となって冷却用の液体として利用されます。
液浸冷却の利点は近年課題となっている超高負荷のサーバーを効果的に冷却することが出来きる点です。また従来型の空調方式と比較して優れた消費電力削減が可能な点も注目されています。
液浸冷却SOLA™の特長
・高い効率性と省エネルギー性 データセンターにおけるサーバーの消費電力や空調コストなど、空冷と比較して90%以上の効率性を実現します。
・信頼性の向上 コンピュータの温度が一定に保たれやすいので、故障が少なくなることが期待できます。また、コンピュータの冷却ファンが不要なため、振動による劣化がありません。
・コンピューティング密度の向上(省スペース) ヒートシンクや冷却ファンが不要なため、演算処理装置をより高密度で配置でき、設計次第では同じスペースで演算能力を10倍向上させることも可能です。
・メンテナンスの軽減 自然現象を利用した冷却システムにより、余分な部品の導入や保守が不要になります。特にエッジコンピューティングステーションのような遠隔地での作業負担を減らすことができます。
・配備の柔軟性 空調設備がなくメンテナンスの必要性が低いためモジュール化しさまざまな場所で再現ができます。狭い場所や過酷な環境でもシステムを展開できます。
液浸冷却SOLA™2相冷却の仕組みは?
サーバーやその他のIT機器は低温で蒸発する特殊な液体の中に浸されます。機器の高温部分に液体が直接触れることで、気化熱の原理で熱が引き剥がされ空気中に移動します。気化した液体は凝縮器によって冷やされ、液体としてタンクの中にに戻ります。
2相式液浸冷却にはさまざまなバリエーションがありますが、Sola™ の技術では「オープンバス」システムを採用しています。このシステムでは、複数のサーバーが同じ液体を共有しながら液浸されています。オープン・バス・システムは完全に密閉されており、IT機器の修理時には上部から開けることができます。
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