
コンテナデータセンター
コンテナデータセンターとは従来のビル型データセンターとは異なり、例えば貨物コンテナを活用またはコンパクトなプレハブ型の建屋などのモジュラー型設備で構成されたデータセンターです。 従来のビル型データセンターと比較すると費用が抑えやすいだけではなく、迅速な構築・運用を可能にします。また近年ではAI用途のシステムにモジュラー型データセンターを導入する動きが強まっています。
コンテナ・モジュラー型データセンターの主な特徴
- 迅速な構築:従来のデータセンターに比べて短期間での構築が可能です。
- モジュール化による柔軟な拡張性:必要なリソースをモジュール単位で追加できるため、需要の増加に応じて迅速に拡張が可能です。
- コスト効率:構築にかかるコストを削減でき、運用費もリモートまたは自動化による最適化ができます。
- 高密度対応設計:従来のデータセンターでは対応できない、小さなサーバー用スペースに高密度な電力を要する設計に対応ができます。これは特にAIや高性能コンピューティングの用途に適しています。

コンテナ・モジュラー型データセンター × AI の新たな可能性
AI用途のサーバーラックは1ラックあたり100kWあたりの電力を要します。いっぽう従来型データセンターに収容されているサーバーラックはだいたい8~10kWです。AI用途システムはサーバールーム用のスペースがコンパクトなるもののおよそ10倍以上もの電力密度を要することが特徴です。これらの特性から費用や工期以外の理由で、積極的にコンテナ・モジュラーを選択する事業者も現れています。
AI用途 | 従来型 | |
冷却方式 | 水冷または液浸式が必要 | 空冷式 |
→課題 | 従来型DCでは冷媒に液体を使用できない、または冷媒を熱交換するための設備がない。 | |
1ラックあたり電力 | 100kW以上 | 8~10kW |
2MW設備のラック数の目安 | 10~20ラック程度 | 150~300ラック程度 |
→課題 | 熱設計が異なるのでAI用システムは空間を分ける必要がある。そして従来のデータセンターのような大きなサーバールームは物理的なスペースが余る。 |
コンテナ・モジュラー型データセンターの構築の流れ
ビジネス構想・デューデリジェンス
- ビジネスの構想に基づいて必要となるGPUサーバの選定、それを収容するデータセンター設備の概要を作成します。
- 設置する候補地に対する、電力・水質・通信・周辺環境に対する詳細な調査を行います。
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選定・設計
- 必要な設備(コンテナ、冷却システム、電力供給システム、ネットワーク機器など)を選定します。
- 各ベンダーの設計図をとりまとめ、設備全体に統合した詳細設計図面を完成させます。
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調達・施工
- 必要物品の調達を行い、ベンダーと連携して設備の導入を進めます。
- 物品の納期などに基づいて施工スケジュールと人員配置を確保し、構築を進行します。
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運用・管理支援
- データセンターが完成し、サーバーが稼働を始めることで本格的な運用体制となります。目標とする可用性と信頼性を実現するための運用体制と人員を配置します。
AI向けコンテナデータセンターの構築を、最適なソリューション選定で支援
RSIはモジュラーまたはコンテナデータセンターの開発において、AI用途に特化したインフラの迅速な立ち上げ・運用・拡張計画を支援します。従来型のデータセンターで培った豊富な支援実績を活かし、AIのニーズに対応するインフラを提供します。
基礎設計・用地選定
- お客様のシステムのニーズやビジネス構想を基にしたAI向けモジュラーデータセンターの設計思想づくりをお手伝いします。
- それぞれのGPUサーバーに適した冷却方法と冷却設備を組み合わせ、それに要求される電力要求に適した候補地の選定をします。
- 様々なベンダーと連携し、最適なコンテナ、冷却システム、ネットワークインフラ、電力供給システムを選定します。
ベンダー入札支援
- ベンダーに提出する入札資料の作成をはじめとした、選定から契約までのプロジェクト支援をします。
- 従来のビル型データセンターで培った経験を元に、プロジェクトの進行やとりまとめを支援します。
運用支援、代行
- 要件に合わせてオンサイトまたはリモートで運用に必要となる人員を提供します。
- 将来用途を見据えたシステムのスケール化を含めた長期目線の運用計画を支援します。
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